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【9】-2 ③ 妊娠中期 ~後期 早産・切迫早産 摂食障害とのカンケイ その2

摂食障害には早産・切迫早産が合併しやすいです。

早産・切迫早産の原因は感染症であることが一般的に知られています。

しかし、感染症が関わる早産は約40%ともいわれ、過半数の早産の原因ははっきりしていません。

早産の原因のひとつ、あるいは増悪因子として大きな位置を占めるものにストレスがあります。

早産・切迫早産が母親の心理的なストレスと関わりが深いことが知られています。

妊娠中に配偶者が失職するなどの出来事が早産を誘発するという報告もあります。

摂食障害の方は、対人緊張など日常生活からもストレスを受けやすく、ストレスに弱い精神構造をしています。

妊娠による体型の変化、環境の変化も、摂食障害の方にとっては大きなストレスとなることがあります。

なにより、妊娠しても過食嘔吐やチューイングなどの症状が止められず、そのことで自分自身を強く責め、罪悪感を抱いてしまいます。

摂食障害の妊婦さんの最も大きなストレスは、症状に伴う自責と罪悪感でしょう。

摂食障害の方は、早産・切迫早産につながるような過大なストレスを抱えやすいのです。

摂食障害にはまた、自身が抱える過大なストレスを認識しづらいという一面もあります。

認識できないストレスも過食や過食嘔吐のエネルギーになります。

【9】-2 ① 妊娠中期 ~後期

妊娠中期は、妊娠16~28週未満を指します。

妊娠後期は、妊娠28週以後を指します。

一般的に妊娠37週以後の産み月を臨月といいます。

妊娠中期~後期は、胎盤がひとつの臓器としてフル回転し、胎児が成長・成熟していく段階です。

胎盤のおかげで、胎児の成長は飛躍的に促されます。

妊娠全経過で、母体に望ましい体重増加があります。

妊娠初期よりも妊娠中期以後での体重増加がより増すのが、正常な妊娠経過です。

胎盤の完成が母体の体重増加にも寄与しているのでしょう。

母体は、胎盤を通して胎児の呼吸・循環、栄養を一手に担います。

妊娠は母体にとって、人生におけるさまざまな疾患の負荷試験の場ともいわれます。

妊娠で母体の循環血液量が増え、心臓の負担が増します。

胎児により多くの糖を送るため、インスリン抵抗性が増すなど、母体の代謝系にも変化が起こります。

その母体にとって、妊娠による負担が大きすぎる場合、妊娠糖尿病などの妊娠合併症が起こります。

妊娠中期以後は胎盤の完成に伴い、妊娠による負担が母体に大きくのしかかってくる時期です。

妊娠による負担が大きすぎて母体が耐えられなくなると、さまざまな不都合が生じてきます。

妊娠中期以降は、妊娠高血圧症候群(かつての妊娠中毒症)、妊娠糖尿病、切迫早産(妊娠37週未満の出産の危険)、子宮内胎児発育不全など、比較的頻度が高い妊娠合併症が明らかとなる時期です。

また常位胎盤早期剝離という、母児ともに死亡率が高く、重篤な合併症が起こりうる時期でもあります。