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【12】-2 摂食障害・過食症に万引きを合併する過程 ②過食衝動をベースとした万引き 盗み食いから始まる・・・

これは、過食衝動が圧倒的なために、商品の盗み食いに至るなど、規範、社会的ルールを乗り越えて食べてしまう、結果としての万引きです。

摂食障害・過食症は食べることをコントロールできない病気です。

過食衝動があれば、食べてはいけないと分かりきっている他人の食べ物や、お店の商品を食べてしまうことも当然あり得ることです。

摂食障害・過食症の方が、お店の商品を盗んでまで食べる、人目のないところで盗み食いをする場合、その多くが過食衝動による行動でしょう。

盗み食いは、最初は家族のものを食べてしまうものから、同僚のものを食べてしまう、仕事場のお菓子・商品を盗んで食べる、など、徐々に犯罪性を帯びたものへと変化していくものと思われます。

過食衝動は到底意志でコントロールできるものではありません。

過食のための盗みが過食衝動に伴うものであれば、過食衝動が無ければ、盗み食いをしなくて済むわけです。

過食症・摂食障害の方が盗み食いをせずに済む一番の方法は、過食衝動を無くすことです。

残念ながら、医療機関・病院での治療やカウンセリングは、過食衝動にアプローチしたものではなく、また、過食衝動を無くしてくれる薬もありません。

過食が止まらなかったら死ぬしかないのかな

【12】-1 摂食障害と万引きのカンケイ はじめに

常習窃盗を犯す人々の中に、精神障害による病的症状として窃盗・万引きをくり返してしまう一群があります。

摂食障害・過食症の患者さんの中にも、万引きをくり返している方がいます。

摂食障害でくり返される窃盗・万引きは、摂食障害の独特の心性と結びついた病的症状のひとつでもあります。

窃盗・万引きは犯罪ですが、摂食障害でくり返される万引きは、病的精神状態の関与無くして語れません。

常習窃盗を病気として捉え、治療の対象としている専門の治療機関は、日本では稀です。

摂食障害単独であっても、一般的な医療機関からは避けられたり、満足な治療が受けられない現状があります。

摂食障害・過食症にくり返す万引き(常習窃盗)まで合併した場合、それに適切に対応できる医療機関は絶望的に少ないと言えるかもしれません。

摂食障害の方に見られる窃盗・万引きは、司法もからむ非常に複雑な問題で、解決への行程は困難を極めています。

【11】-2 摂食障害とアダルトチルドレンとしての特性 ①

アルコール依存症者の親がいる家族では、その子どももアルコール依存症を発症しやすいことが広く知られています。

依存症の性質は親から子へ受け継がれうるものですが、すべてが目に見える形で受け継がれるわけではありません。

アダルトチルドレンとは、もともとアルコール依存症の治療現場から発生した概念です。

アルコール依存症者の夫から離れられない妻に注目すると、その妻の多くがアルコール依存症者の娘であったという事実が最初にありました。

狭義には、アダルトチルドレンはアルコール依存症者のいる家庭で子ども時代を過ごした大人のことです。

広義には機能不全家族の中で子ども時代を過ごした大人です。

アルコール依存症のように養育者に依存症の問題があったり、あるいは病気などで養育者が健常な親として機能できない家族が機能不全家族です。

アダルトチルドレンとは、「生きづらさ」を自覚した大人がその理由をたどり、その後の人生をより豊かに生きるためのきっかけともなるもので、診断のための医学用語ではありません。

ほとんどのアダルトチルドレンの将来には、常に依存・嗜癖の問題が付きまといます。

嗜癖とは広義の依存症のことで、「わかっちゃいるけどやめられない」性質のものです。

過食、過食嘔吐、チューイング、下剤誤用、利尿剤の乱用も嗜癖の一種です。

アダルトチルドレンはアルコール依存症や摂食障害、多重嗜癖のベースとなりえます。

アダルトチルドレンとしての特性から、アルコールや薬物、ギャンブル、過食嘔吐などの嗜癖的行動をくり返し、深みにはまった時、病院・医療機関での治療が必要となります。