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【12】-2 摂食障害・過食症に万引きを合併する過程 ④アダルトチルドレンとしての特性 その2 自分いじめ

アダルトチルドレンには、自分は罰せられて、叱られて当然の存在だ、という感覚があります。

これに支配されると、敢えて叱られるようなことをしたり、罰せられるような状況に自分を追い込んでしまいます。

摂食障害・過食症に見られる万引きでも、同じような心理的背景があります。

また、少年、少女に見られる思春期青年による万引き行為には、アダルトチルドレンの「自分いじめ」の傾向がある一方で、養育者、引いては社会に対して、強烈なメッセージを発してもいます。

本人にその自覚は無いでしょうが、おそらく摂食障害に見られる万引きにも同じ叫びが込められています。

それは、「苦しい」、「助けて」、という感情です。

【12】-2 摂食障害・過食症に万引きを合併する過程 ④アダルトチルドレンとしての特性 その1 総論

摂食障害・過食症の方は、アダルトチルドレンに見られる特性を共通して持つことが多いようです。

アダルトチルドレンには、医学的には複雑型PTSD、DESNOS(Disorder of Extreme Stress not Other Specified)などの診断が当てはまるようです。

摂食障害に万引きをくり返す際の心理機制として、アダルトチルドレンに見られる特性が深く関わっています。

まず、自己イメージがあいまいで、過剰に自分に厳しく、自分を貶めて卑下するなど、自分いじめの傾向があります。

それがエスカレートすると自傷行為に至る場合もあります。

そうかと思うと、「自分ならば許される」というような尊大で誇大的な考えにとらわれて、身に迫る罪悪感を感じずに大胆な行為に及んだりします。

この両極端な二つの傾向は、真逆に見えるものの、自尊感情の低さを象徴するもので、同じコインの裏表のようなものです。

これは、アダルトチルドレンの、責任をとりすぎるか、責任をとらなさすぎるか、というような傾向にも表れています。

また、アダルトチルドレンは、「とことんやる」か「一切やらない」かしかないなど、両極端から両極端に走る傾向があります。

アダルトチルドレンには、そのままの自分で十分という感覚がありません。

これも自尊感情の低さから派生しているものです。

そのため、自覚の有無はさておき、常に痛いほどの寂しさや空しさを抱えています。

それゆえ、アダルトチルドレンは他人からの承認を渇望し、それが得られない時に非常に失望し、怒りや恨みの感情を抱くこともあります。

大抵、この怒りや恨みは表面化することなく、心身症や抑うつ傾向、無力感となって表現されますが、時にうっ積して爆発することがあります。

アダルトチルドレンは時として衝動的で、そういうときには後先を考えることができず、短絡的な行動を取ることもあります。

この衝動性、自分いじめの傾向から、いわゆる自暴自棄な行動に至ることも少なくありません。

アダルトチルドレンの多くは、目立たぬよう、他人に迷惑をかけぬよう、静かに人生を過ごしています。

しかし、これらの特性から、万引きなどの窃盗や違法薬物の使用などの犯罪行為、性的逸脱、反社会的行為へと駆り立てられる方がいるのも事実です。

参考文献:「アダルト・チルドレンと家族 -心のなかの子どもを癒す-」 斎藤学 著 学陽書房

【12】-2 摂食障害・過食症に万引きを合併する過程 ①

摂食障害・過食症の患者さんが万引きを繰り返すとき、そこに働く心理機制にはいくつかのパターンがあると思われます。

その多くにアダルトチルドレンとしての特性が関わっているでしょう。

大抵の場合、本人はその犯罪性を理解できる知的水準に達しています。

ひとりの摂食障害の方でも、以下に述べるパターンが混然一体となっていることもあるでしょう。