摂食障害(過食症・過食嘔吐)のホームページ



【19】-4排便を促す薬物や行為への依存がもたらすもの

(1)日常生活に支障をきたす

強制的に排便を促す薬物や行為への依存は、自然排便を遠ざける、便秘をより一層ひどくするだけにとどまりません。

下剤・便秘薬を使っていれば、いつ便をもよおすのか分からない上に、ゆるくなりすぎた便が漏れてしまう危険もあります。下剤の副作用でおなかが痛い、ゆるい便が漏れないか心配になるなど、おなかの悩みは増え、仕事中も集中できなかったり、気軽に外出、旅行も楽しめなくなるでしょう。

ウォシュレットの水浣腸がなければ排便できない場合など、自分が満足できるトイレがある場所が生活圏内として狭められてしまいます。おなかの悩みにトイレのこだわりが加わるわけです。

(2)社会生活が困難になる

長期間、常習的にグリセリン浣腸、ウォシュレットによる水浣腸、高圧浣腸、摘便などを行っていると、肛門が徐々にゆるみやすくなり、オナラをがまんできなくなったり、便漏れの危険も出てくるなど肛門機能に問題が出てくることもあるでしょう。こうなると、音やにおいが漏れないか、四六時中気になるなど、心理的にかかるストレスも尋常ではなく、社会生活を送ること自体が困難になるでしょう。

便秘にもやもや悩んでいて、それを強制的な手段で解決しようとすると、いつのまにかおなかの悩みは増え、トイレの悩み、こだわりにまで及び、果ては社会生活を送ることも難しくなってくる、ということになります。
下剤・便秘薬、浣腸、その他の強制的に排便を促す薬物や行為への依存は、このようにして日常生活、社会生活を蝕んでいきます。家族や親しい友人に隠れてオムツを使う自分を想像できますか。

便秘薬や浣腸など強制的に排便を促す薬や行為への依存は、このようにして、悪循環が悪循環を呼び、状況がどんどん悪化していくものです。
食べることと排泄することは連続している事柄ですが、食べることをコントロールできない摂食障害・過食症・拒食症は、出すことにも不自由を伴うことになる病気なのです。
下剤・便秘薬、浣腸、摘便への依存など摂食障害に見られる排便にまつわる問題、それに伴って生じるトイレの悩みは、社会生活が送れなくなるほどの結果をもたらすでしょう。

(3)流産を誘発する危険性

下剤・便秘薬の常用・乱用、過食後に浣腸する、などの症状がある人で、妊娠を考えている方は、下剤・便秘薬、グリセリン浣腸の使用によって、流産が引き起こされうることについて知っておいてください。

子宮も直腸も骨盤にある臓器で、お互いが近接しています。
グリセリン浣腸など浣腸で強制的に便を出そうとすると、排便時に、不自然で、強い「いきみ」が起こり、それが子宮の収縮までも促して、赤ちゃんが流れてしまう危険があります。
多くの下剤・便秘薬に含まれる腸をムリヤリに動かす成分が子宮筋に作用してしまうと、子宮が収縮して赤ちゃんが流れる危険があります。
下剤・便秘薬を使った結果、強い「いきみ」がでれば、浣腸と同様のしくみで赤ちゃんが流れる危険もあるでしょう。

過食や過食嘔吐など摂食障害の症状は、妊娠中の母体とおなかの赤ちゃんの両方に悪い影響を与えるため、妊娠を計画する前に、まず、いち早く、がまんせずに過食・過食嘔吐を止める必要がありますが、過食や過食嘔吐以外に、強制的に排便を促す薬物、浣腸を使っている場合も同様、妊娠前に、薬物、浣腸、その他強制的に排便を促す行為をやめるべきでしょう。

(4)浣腸など排便を強制的に促しても、やせない

大腸、結腸は、便から水分を再吸収するための臓器です。
ほとんどの栄養分は小腸で吸収されており、脂肪ももちろんそうです。
多くの下剤・便秘薬、浣腸、摘便や腸洗浄など、肛門、直腸、大腸にはたらきかけます。

つまり、下剤・便秘薬、浣腸、摘便、腸洗浄によって、脂肪が減る、栄養の吸収を抑えてやせられる、という効果は期待できません。

やせない上に、強制的に排便を促す薬物や浣腸などの行為による不都合・害が上乗せされます。

まずは摂食障害の症状を止める

過食や過食嘔吐、過食と絶食のくり返しがあって便秘に悩んでいるときに、下剤・便秘薬、ウォシュレットによる水浣腸、グリセリン浣腸、摘便など、強制的に排便を促す薬剤や行為でもって解決しようとすると、いつのまにかそれらの薬剤や行為への依存が加わり、事態はさらに悪化の一途を辿るでしょう。

摂食障害・過食症の症状、過食、過食嘔吐、過食と絶食のくり返しでもって便秘や便通に悩みを抱えているのであれば、まず、我慢せずに過食や過食嘔吐など摂食障害の症状を止める、止め続ける、これがなにより重要なのです。