摂食障害(過食症・過食嘔吐)のホームページ



【17】-7 結婚・妊娠生活における摂食障害・過食症・拒食症の弊害

(1)「ふつう」の食行動、食事での団らんができない

ふつうの人であれば、適宜、食べたい物を食べたいだけ食べ、それが日常生活、社会生活を邪魔することはありません。
ふつうの人にとって、食事というものは日々の楽しみとなったり、仲間と食事し家族と食卓を囲んで絆を深めるなど、むしろ日常生活、社会生活をより安定させ、人生をより味わい深いものにしてくれるものです。
ところが、摂食障害・過食症・神経性やせ症・拒食症では、過食衝動、やせ衝動のため、ふつうに食べる、みんなと食べるなど、ふつうの食行動を取れません。
深刻な人では、食べたい物を食べたい時に食べたいだけ食べていたら、1日中過食や過食嘔吐、チューイングが止まらず、日常生活、社会生活どころではなくなります。
大切な家族であっても、共に食事することができず、家族や仲間、大切な人と食事することがやすらぎにならない。
摂食障害はそういう病気なのです。
大人数での会食など、症状につながる恐怖の中、ふつうに見えるよう取り繕うのに大変で、仲間との絆を深めるどころの話ではありません。

(2)自然に栄養摂取ができない

動物でもある人間は、本来、妊娠で必要になる栄養素は、身体が求めるままに食べることで、自然に摂取できるものです。
医療・科学が発達するずっと前から、そうやって人類は繁栄してきました。
しかし、過食衝動ややせ衝動があっては、求めるままに食べれば過食衝動が暴走し、妊娠に望ましくないほどに急激に異常に体重が増えるでしょうし、やせ衝動が強まれば妊娠に必要な栄養素すら摂ることができなくなるでしょう。
妊娠する前から食べることをコントロールできず、自分自身の身体を健康に保てない状態で、どうして妊娠してうまくやれるでしょうか。

(3)摂食障害の症状とストレス

自覚に薄くとも、摂食障害・過食症・拒食症の妊婦さんはストレスの多い妊娠経過を余儀なくされます。
そこに過食・過食嘔吐・チューイング・下剤や便秘薬、利尿剤の誤用など、妊娠しても止められない症状があれば、身体への負担に加え、自責、罪悪感、抑うつ、不安など、心理的なストレスも大きくのしかかってきます。
妊娠中の過大なストレスは、流早産や常位胎盤早期?離の発症率を上げます。
受精卵として発生してからずっと、おなかの赤ちゃんは、母親の臓器である子宮に包まれて育っていきます。
母親のおなかではぐくまれている間は、母親と赤ちゃんが最も密接な期間です。
妊娠合併症うんぬんはもとより、母親が大きなストレスを抱えて苦しんでいる状況がおなかの赤ちゃんに良いはずがないのです。
あなたがおなかの赤ちゃんだったら・・・
想像してみてください。
不安や恐怖、怒り、絶望感にゆれうごく揺り籠にゆられている気分はどんなものでしょう。