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タグ : 糖尿病

【9】-2 妊娠中期 ~後期 妊娠糖尿病 ① 概要 その1

摂食障害の妊婦さんは、妊娠糖尿病を発症しやすいと予測されます。

妊娠糖尿病は、妊娠中の母体に高血糖など耐糖能の異常を認め、お産の後に正常化するものを指します。

妊娠によって、母体にさまざまな変化が起こります。

糖代謝の変化もそのひとつです。

母体の糖を胎児にまわすため、母親の身体のインスリン抵抗性が上がります。

インスリン抵抗性が上がることで、母体の血糖が上がります。

その結果、糖分豊富な母体の血液が胎児に送り込まれます。

女性が妊娠すると非妊時よりも多くのインスリン分泌が必要になります。

それに適応できない女性が妊娠糖尿病となるのです。

【9】-2 妊娠中期 ~後期 妊娠高血圧症候群 ⑫ 摂食障害とのカンケイ その4 連鎖する

摂食障害は世代間連鎖します。

母親が摂食障害を患っていると、その子どもも摂食障害となりやすいのです。

アルコール依存症と同じです。

母親が摂食障害で妊娠前から「やせ」であったり、妊娠中に体重がうまく増やせなかったとします。

そうなれば、母親に他の妊娠合併症が無くとも、生まれてくる子どもは低出生体重児となるでしょう。

その子どもが女の子であった場合、将来妊娠したときに妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病・早産・胎児発育不全を合併しやすいのです。

母体が摂食障害を患っていると、妊娠時に忌避すべきトラブルを起こしやすい体質をわが子に与える可能性があります。

その女の子が摂食障害をも受け継いだ場合、妊娠前から「やせ」があったり、妊娠中の体重増加の不良を認めるかもしれません。

その女の子のお腹の子どもは、二重の低栄養に苦しむことになる、ということです。

母体の「やせ」や体重増加不良による低栄養と、妊娠高血圧症候群などに伴う胎盤機能の低下による低栄養です。

この場合、低栄養による被害はより深刻となるでしょう。

子宮内低栄養によって子どもが受ける被害は、胎内環境で増幅され、次世代へ継承されていく可能性があります。

そして母親が摂食障害を患っている場合、その度合いが非常に大きくなることが予測されます。

母親に摂食障害があることは、次世代への影響の面からも、非常に不利に働きます

【9】-2 妊娠中期 ~後期 妊娠高血圧症候群 ⑩ 摂食障害とのカンケイ その2

摂食障害女性の妊娠では妊娠高血圧症候群を合併しやすいようです。

私は、その原因が摂食障害の過食の結果としての糖尿病・肥満体型だけではないと思います。

摂食障害を患っていると、多くの場合、母親の栄養状態は良いとはいえません。

摂食障害の病気の症状として、極端な摂食制限や、過食後に絶食期間をもうけたりするためです。

特定の食品しか摂取できない場合もあります。

摂食障害では低栄養か極端な栄養の偏りがあることが多いでしょう。

妊娠初期の栄養状態が胎盤形成に影響を与えることが知られています。

妊娠初期の低栄養、あるいは極端な栄養の偏りが、妊娠高血圧症候群の胎盤形成不全と関係しているかもしれません。

【9】-2 妊娠中期 ~後期 妊娠高血圧症候群 ⑨ 摂食障害とのカンケイ その1

摂食障害の女性が妊娠した時に、妊娠高血圧症候群を合併しやすいことが知られています。

なぜ摂食障害の女性は、妊娠高血圧症候群を合併しやすいのでしょう。

妊娠高血圧症候群の中でも妊娠高血圧腎症(かつての妊娠中毒症)になりやすいリスク因子があります。

はっきりしているものは、40歳以上の高齢妊娠であること、腎疾患を患っていることです。

妊娠前に肥満があると、妊娠高血圧症候群を発症しやすくなることも知られています。

過食があれば妊娠前に肥満体型となっている場合もあるでしょう。

過食の果てに糖尿病を患っていれば、糖尿病性腎症を合併している場合もあるでしょう。

妊娠前の肥満体型、糖尿病性腎症は妊娠高血圧症候群を誘発する因子です。

【9】-2 妊娠中期 ~後期 妊娠高血圧症候群 ⑧ 疫学 その3

母親についてはどうなのでしょう?

なぜ妊娠高血圧症候群を発症したことのある方は、将来的に心筋梗塞や脳出血となるリスクが高いのでしょうか?

妊娠高血圧症候群に罹患することで、血管の炎症が母体の全身の血管に不可逆的なダメージを与えるのかもしれません。

母体の炎症が胎盤が破綻した部分から子どもにも伝わると、子どもの血管もダメージを受けるかもしれません。

また、妊娠高血圧症候群を合併するような妊婦さんの中に、自らが子宮内胎児発育不全であった方がいる可能性があります。

自分が産んだ子どもと同様、母体自身が胎児期に低栄養であった結果、生活習慣病の素因が形成されていた可能性です。

低出生体重児として産まれた女性は、将来の妊娠時に妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病・早産・胎児発育不全を合併しやすいことが知られています。

母体となる女性が小さく生まれたことが妊娠高血圧症候群発症にどれぐらい関与するのか、今後の知見が待たれます。