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【7】 便秘によいお茶について

20年以上、摂食障害の症状に苦しむ30代の女性から、以下のような質問がありました。

市販の下剤の使用がなくても、便秘によいお茶を使っている女性は意外と多いのかもしれません。

Q)

10年間市販の下剤を毎日飲んでいました。

思い立って止めましたが、その直後の便秘がとてもひどく、下剤のかわりに『便秘によいお茶』を飲み始めました。

『便秘によいお茶』は、自然界にある植物から出来ているそうです。

植物由来のものですし、市販の下剤をやめられているので、だいじょうぶですよね?

(30代女性/過食嘔吐)

A)

残念ながら、「だいじょうぶ」と言えません。

下剤には、作用のしかたから分類すると、大腸刺激性下剤というものがあります。

センナ、センノシド、ダイオウ、ビコスルファート、ビサコジル、アロエなどです。

大腸刺激性下剤は、習慣的に使用することで、強い副作用が起こる危険性が高いものです。

その副作用の強さから、一時的な使用が原則となっています。

市販の下剤の多くが、大腸刺激性下剤を含みます。

生薬由来である漢方も、大腸刺激性下剤を含むことがあります。

当然、便秘によいお茶も、大腸刺激性下剤を含むことがあります。

あなたが飲むお茶に上記の大腸刺激性下剤の成分が含まれているかどうか調べてみてください。

かんたんに手に入るものだからといって、安全とはいえません。

あなたが飲むお茶に大腸刺激性下剤が含まれるとしたら、おそらく、徐々に服用量が増えているでしょう。

大腸刺激性下剤は、その副作用のために徐々に服用量を増やさなければ効かなくなる特性を持ちます。

思い出してみてください。

以前は3日に一度だったのが、2日に一度になっていませんか?

煮出す量が、徐々に増えていませんか?

【4】-1 摂食障害で処方される薬

私は摂食障害で精神科に入院したことがあります。

そのとき、処方された入院時処方にひどく驚きました。
薬の多さと、脳に作用する複数の薬があまりにもあっけなく処方される事実に驚きました。

抗うつ剤の一種であるSSRI、気分安定剤、睡眠剤、気持ちを落ち着けるような漢方薬など計4剤を毎日内服するものとして処方されました。
それに加えて、不穏時や眠れないときのために、3種類の頓服が処方されていました。

私は医学の知識があったこともあり、その時は必要のない内服薬を断りました。
ただ、医学の知識がほとんどなければ、言われるがままに内服していたことでしょう。
実際の臨床では医師に言われるがまま特に疑問も抱かずに薬を飲む、そのような患者さんもまだまだ多いのではないでしょうか。

過食、過食嘔吐、チューイングなど摂食障害の症状を主訴に精神科や心療内科を受診したときに、初診であっても複数の精神科系の薬、いわば脳に作用する薬を処方されることが、ままあるようです。
精神科系の薬の多くは脳に作用し、影響を及ぼします。
「眠気」は中枢神経症状の一種です。
眠気を及ぼす薬は、多かれ少なかれ脳に作用しているということです。

医師が患者さんの治療のために薬物を使用するとき、「単剤治療」はいわばゴールデンスタンダードです。
精神科疾患に代表的な「うつ病」の場合でも、単剤治療が基本中の基本なのです。

もちろん例外や応用もあるでしょう。
それが実際の臨床だと思います。

患者さんの薬の履歴や、薬が病気の症状に及ぼした影響、どういう目的で、それぐらい薬をつづけるつもりでいるのか。
今治療している患者さんを目の前にしたとき、医師という仕事を考えれば、それは常に明確に意識しているべき事柄です。
あなたの主治医は、どうでしょう?
あるいは、あなたが医師であれば、あなたが診ている患者さんに対して、常にそれを意識できていますか?

薬を使用するとき、まずは単剤からという基本にのっとり、その効果判定期間をもうけ、効果がなければ使用を中止する、効果があれば維持療法としてどれぐらいの期間薬を継続するか決める、などの枠組みを持って治療している医師はどれほどいるのでしょう。
摂食障害に関して言えば、そのような流れで治療されている方は少ないようです。

あなたが摂食障害の患者さんだとして、あなたは、自分に処方されている薬が、なにを目的として処方されているか、いつからその薬を飲んでいるか、把握していますか?
主治医が把握できていないのであれば、あなた自身が把握するしかありません。

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