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タグ : 耳下腺・唾液腺

【14】-5 他にも色々あるチューイングの害

社会生活・家庭生活の崩壊、爆発的な症状の増加

チューイングがあると、人前で症状を出しにくく、仲間内の食事会に参加できなくなったり、家族で食事を楽しむことができなくなったりします。

チューイングによって社会生活がうまくいかなくなったり、家庭生活もうまくいかなくなる場合があります。

摂食障害・過食症では、時間とともに徐々に過食、過食嘔吐症状が増加していく特徴があります。

経年増加です。

チューイングでは、満腹感がなかなか得られないために、短期間で症状が増えてしまう傾向にあります。

チューイングは、とくに症状が増えやすいという特徴があります。

便秘、死の危険

チューイングによって、食べ物の塊が消化管をほとんど通過しなくなると、徐々に腸の働きが低下し、消化吸収機能が落ちます。

便秘にもなりやすくなるでしょう。

腸が弱っている時に、いきなり普通の食べ物が一気に身体に入ると、それが原因で死んでしまうこともあります。

ところが、チューイングで絶食同然だったところに過食衝動が爆発して過食する、というのは、摂食障害・過食症であればよく起こることです。

絶食過食のサイクルをくり返している方も多いでしょう。

このように、絶食や極端な節食、チューイングが続いた後に過食したり、ドカ食いする、というのは、死ぬこともある非常に危険な行為です。

しもぶくれ、摂食障害に独特な顔つき

チューイングでは、耳の下の部分にある唾液腺、耳下腺が腫れて、「しもぶくれ」のように顔が腫れやすい、という害もあります。

唾液腺を酷使することによる代償としての腫れ(過形成)、噛み傷で唾液の流れが悪くなったり、唾液腺に炎症が起きて腫れるなど、原因は複数考えられます。

また、低栄養でも耳下腺が腫れますので、チューイングにやせを伴っていると、よけいに「しもぶくれ」がひどくなるでしょう。

チューイング、過食嘔吐があって、やせも伴う方は、専門家がひと目見れば摂食障害、拒食症(過食・排出型)と推測できるような、とても典型的な顔つきをしています。

【14】-2 チューイングとむし歯、口臭 ② チューイングで唾液が不足するしくみ、それによりむし歯になったり口臭が出るしくみ

チューイングでは、普通の人が食べ物を食べるときの何倍も噛んでいて、その分、唾液もよけいに必要になります。

チューイングは噛み吐きですから、唾液ごと吐きだしたりして、唾液を無駄遣いしてしまいます。

よけいに使っているものがそのうち足りなくなるのは、普通のことです。

チューイングをすればするほど、口内の唾液は不足しがちになるでしょう。

また、チューイングでは、たくさん噛むことで、口の中を誤って傷つけたり、出血したりして口内が荒れやすくなります。

口内の荒れや、傷によって、唾液が分泌される出口や通り道が狭くなったりして、唾液の分泌がスムーズにいかず、口内の唾液が減ることもあるでしょう。

唾液がつまったりして、唾液を産生する唾液腺に炎症がおきたりすれば、さらにに唾液の分泌は減ります。

この唾液のつまりや炎症によって、唾液腺である耳下腺が腫れると、顔がまるくなったり、ふとったり、むくんだように見えてしまいます。

そういうわけで、チューイングをする人の口の中は、食べているときでも、食べていないときでも、常に唾液が少ない状態に陥りがちです。

唾液の不足は、むし歯、口臭の原因となります。

唾液は、口内の菌を胃に押し流してくれたり、食べ物の残りカスを洗い流してくれ、口内をきれいに保ってくれる働きがあります。

唾液が減ることで、口内の自浄作用がうまくいかず、口臭が出やすくなったり、むし歯菌の働きが活発になり、むし歯にもなりやすくなるでしょう。

摂食障害で耳下腺が腫れるしくみ ④ まとめ

摂食障害の症状である、過食嘔吐、チューイングによって・・・

① 過食・チューイングによって、耳下腺や顎下腺で唾液の産生が活発になる。

② 過食・嘔吐・チューイングによって口内が荒れ、耳下腺や顎下腺で産生された唾液の出口が狭くなったり、過食やチューイングによって咀嚼筋が発達することで、耳下腺で作られる唾液の通り道が狭くなったりする。

こういったしくみで、唾液腺である耳下腺や顎下腺が腫れると思われます。

また、著しいやせを伴い栄養不足が深刻で、蛋白質カロリー異栄養症という状態に陥っている場合にも耳下腺や顎下腺などの唾液腺が腫れる、ということが知られています。

摂食障害で耳下腺が腫れるしくみ ③ 顎下腺も腫れる

また、唾液腺には顎下腺という器官もあり、これは下あごにあります。

この顎下腺で産生された唾液を口腔内に送り込むための開口部も、口腔内(舌の裏側)にあります。

過食嘔吐やチューイングで口内が荒れ、ダメージを受けると、顎下腺の開口部にも腫れが及んで狭くなることもありえます。

そうすると、耳下腺の腫れと同様のしくみで顎下腺が腫れることもあるでしょう。

耳の下の部分よりも、あごの部分のまるみが増したように感じる場合は、顎下腺の腫れなのかもしれません

摂食障害で耳下腺が腫れるしくみ ②

過食嘔吐や、チューイングでは、通常の食事の何倍~何十倍も噛んで、飲むという動作を繰り返します。

大量の食べ物をなじませるために、その分、大量の唾液も必要になります。

耳下腺で唾液の産生が活発になるだけでも、耳下腺が発達し、大きくなる原因になります。

また、過食嘔吐やチューイングでは、通常の何倍、何十倍と噛む動作を繰り返します。

食べ物によって口の中が傷ついたり、自分で口内を噛んでしまったりする回数も、通常の食事よりも多くなります。

嘔吐がある場合、吐物に含まれる胃酸が口内全体に火傷のようなダメージを与えます。

過食嘔吐、チューイング行為がある場合、その方の口内は、荒れて、傷が多く、ダメージの多い状態です。

ダメージ、炎症は、痛みや腫れを伴います。

口腔粘膜にある耳下腺開口部やその周辺の口腔粘膜にダメージが及ぶと、その腫れによって耳下腺開口部が圧迫され狭くなります。

過食嘔吐やチューイングによって唾液の産生は活発に行われているのに、その出口である耳下腺開口部は狭くなるので、耳下腺が腫れてしまう、と思われます。

過食や過食嘔吐、チューイングでは、たくさん噛むので、噛むための筋肉である咀嚼筋(そしゃくきん)が発達します。

咀嚼筋は顔周りの筋肉を構成しています。

耳下腺で作られた唾液が通るクダは、顔周りの筋肉をまたいだり、つらぬいたりして、頬粘膜の耳下腺乳頭に開口します。

過食や過食嘔吐、チューイングの影響で咀嚼筋が発達し、その唾液の通るクダを物理的に圧迫することもあるでしょう。

耳下腺開口部が狭くなる以外にも、耳下腺で作られた唾液の通り道の段階で、唾液の排出がじゃまされて耳下腺が腫れる場合もあるでしょう。