摂食障害のホームページ

*

【3】-6 医療従事者の方へ

摂食障害を合併した状態での妊娠・出産・子育てに対して、医療の入念なフォローアップが必要であることは、異論のないことと思います。

摂食障害を治すことを渇望している、若い女性から聞いた話です。

彼女は過食嘔吐に悩み、何ヵ所かの精神科、心療内科を受診しました。

彼女は、そのうちの一つのクリニックの医師から、「あなたはまだまだ若いんだから大丈夫。子どもでも産んで育てているうちに、そのうち過食嘔吐なんて無くなっちゃうよ。」と、言われたそうです。

摂食障害が慢性化しうる難病であること、摂食障害を抱えた上での妊娠・出産・子育ての大変さを知っていれば、口が裂けても言えない言葉です。

残念なことですが、摂食障害を診ることのある医療従事者の側に、摂食障害に関する正しい知識の有無、治療の経験値や力量に、かなりの差があるのが現状のようです。

もし、私が彼女を診たとしたら、決して妊娠をあおるような言葉は言いません。

彼女がその言葉を鵜呑みにして、のちのち止まらない過食や過食嘔吐、チューイングに苦しんでも、責任が取れないからです。

妊娠に関することは個人の自由です。

私たちには、自分で責任を取るならば、自らの意志で行動する自由があります。

摂食障害を抱えながらの妊娠・出産・子育てには、
大きな困難が伴い、妊娠・出産・子育てに伴うストレスは、摂食障害の病状をより悪化させうるものです。

摂食障害が治るまで、少なくとも過食や過食嘔吐、チューイングなどの症状が出ている間は、避妊をするなど、妊娠を避けた方が良いと、私は考えています。

摂食障害を診ることがある医師という立場から、摂食障害女性の妊娠、出産、子育てについて、あなたは、どう考えていますか?