摂食障害のホームページ

*

【2】-2 低体重の慢性化

診断基準から、神経性食欲不振症には低体重を伴っています。
そして、その身体的不都合の多くは低体重に起因します。

もちろん、病気を根本から治して「やせ衝動」をなくせば、苦労なく体重を増やすことができるようになるでしょう。

残念なことに、摂食障害医療の現状はといえば、病気の原因もはっきりしておらず、治療の確立もままならない状態です。

やせていること自体が病気の症状である神経性食欲不振症の患者さんに、今の医療は何ができるのでしょうか。

飢餓症候群というモデルがあります。

やせていることによって食べ物への執着が強くなり、
心理面でもイライラしやすかったり、
視野が狭くなり頑なになりやすかったりする、
というものです。

現在の医療では、この飢餓症候群というモデルにのっとって、
とにかく、まずは体重を増やす方向で治療に取り組んでいるようです。

どうにかして体重が増えてくれば、心理面でのイライラや頑なになる傾向が軽快して、
さらに治療に反応しやすくなるという考えです。

摂食障害の患者さんにとって体重を無理やりにでも増やすことは、強い心理的苦痛を伴います。

よほどうまく事が運ばないと、医療従事者と患者さんとの関係悪化も起こりうるでしょう。

このような治療の難しさも関係しているのでしょう。

摂食障害の患者さんの中には長期間著しい低体重の状態で過ごしている方もいます。

現在の医療は、
このような患者さん方に対しては、
どのような対応をしているのでしょう。

まさか、医療従事者たるもの、
「体重を増やせないのは患者の責任だから仕方が無いよ。」
とは思っていないでしょう。