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【10】-3 2型糖尿病 ⑥ 2型糖尿病と摂食障害 その3 過食と絶食の危険

摂食障害には、過食と絶食あるいは節食をくり返している一群があります。

過食した後に、過食した分食事を摂らないようにするのですが、無理やり過食を抑え込んでいるうちに過食衝動が爆発し、再び過食にうちのめされる、というパターンです。

例えば、2日かけて食べる食事量を1回の過食で食べてしまい、以後1日半~2日ほとんどなにも食べないとしましょう。

算数的に考えると、結果的な食事量が同じであれば、必要とするインスリンはほぼ同量と考えられます。

人の体は簡単な算数で処理できるほど、単純ではありません。

摂食障害や過食症であれば、絶食や極端な食事制限の後に爆発的に過食してしまうのはよくあることです。

これは歴史が証明していることですが、飢餓状態にある人がいきなりお腹いっぱい食べてしまうと、死亡する危険があります。

絶食後に過食してしまうのは、非常に危険なことです。

また、絶食中、身体は糖ではなく主に脂肪酸をエネルギー源として利用します。

脂肪酸は効率的にエネルギー産生できる利点がある一方で、インスリン抵抗性を上げる作用を持ちます。

この性質は、食料不足の環境にいる人にとって、インスリン抵抗性がつくことで少ない食料でも血糖が保たれやすくなるため、利に働きます。

しかし、過食してしまう人にとってはアダとなります。

過食という症状自体が、血糖の異常な上昇をまねきうるものです。

絶食や節食の後に過食をすると、脂肪酸によるインスリン抵抗性の影響も重なり、血糖が非常に上がりやすくなるでしょう。

身体が飢餓モードに入った状態での過食は非常に危険な上に、高血糖にもなりやすく、それは将来の糖尿病につながるでしょう。

糖毒性といって、高血糖それ自体にもインスリンの分泌を下げ、インスリン抵抗性を上げる作用があります。

一度でも高血糖を経験すると、それがまた次の高血糖をまねく下地をつくるのです。

過食症・摂食障害の方が一度でも高血糖を経験すると、次の過食の時、高血糖に陥る危険がさらに上がります。