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【7】 Q 過食症ですが、糖尿病も心配です。

Q 私は過食症です。
 私の母が2型糖尿病で、数年前に脳梗塞を発症しました。今では意志の疎通もできず、長期入院を余儀なくされています。
 過食するたびに、自分も母のようになるのでは?と心配でたまりません。
 定期的に内科を受診し、血液検査で糖尿病のチェックをしてもらっていますが・・・。
(30代女性、過食)

A
 お母様が2型糖尿病であるということは、たしかに、娘であるあなたも2型糖尿病になりやすい体質が受け継がれているものと思われます。
 2型糖尿病は、かつて成人型糖尿病とも言われ、その発症に環境因子、遺伝因子が関わっています。

 両親のどちらかが2型糖尿病であるということは、その子どもであるあなたに2型糖尿病の遺伝因子があるということです。
 また、2型糖尿病の環境因子として、過食、ストレス、子宮内低栄養(低出生体重児)などがあります。
 
 以上のことから、あなたが過食症であることで、2型糖尿病をより早い段階で発症したり、発症してからは病状が悪化しやすい危険があります。

 過食症の患者さんに糖尿病を発症した場合、糖尿病の治療は非常に難しいものとなります。
 糖尿病の治療の大きな柱は、食事制限などの食事療法です。
 一方で、過食症はそもそも食べることがコントロールできない病気です。
 糖尿病の治療として食事制限が必要であっても、食事制限によって過食衝動が刺激され、かえって過食が誘発されたりします。
 糖尿病の治療としての食事制限は過食症の病状を悪化させ症状の増加をまねき、結果として増えた過食が糖尿病の病状を悪化させます。

 過食症と糖尿病は、お互いがお互いの病状を悪化させてしまう、最悪の取り合わせなのです。

 糖尿病を発症していたとしても、していなかったとしても、まずは過食症の過食衝動をなんとかするのが最優先です。
 糖尿病を発症する前に過食衝動をなくすことができれば、糖尿病の発症はずっと先のことになるでしょうし、発症しないで済むかもしれません。
 
 もし糖尿病を発症したとしても、過食衝動がない状態で食事療法に取り組むのと、過食衝動に振り回された状態で食事療法に取り組むのとでは、天国と地獄ほどの違いがあります。

 あなたが糖尿病や糖尿病による合併症が心配なのであれば、一刻も早く過食症を治しましょう。
 過食衝動を無くすことで、糖尿病の発症を遅らせるか、そもそも発症せずにすむかもしれません。

 糖尿病を発症していたとしても、まずは過食衝動を無くすことです。
 過食衝動がある状態で、糖尿病に必要な食事療法を行っても、過食症も糖尿病もお互いに悪化していくでしょう。

 あなたが定期的に内科を受診し、しかるべき検査を受けていることは、それはそれで大切なことだと思います。
 あなたは、内科の医師に、自分自身の過食症について伝えていますか?
 糖尿病が心配で内科に通院しているであれば、2型糖尿病の発症に関わる「過食」についても話しておいた方がいいでしょう。