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【9】-4 妊娠にふさわしい体格・体重増加 ⑨ 摂食障害とのカンケイ その4 妊娠前の「やせ」

摂食障害の妊婦さんの妊娠前の体格が「やせ」であったとします。

妊娠前の母体に「やせ」がある場合、早産・胎児発育不全・常位胎盤早期剝離・低出生体重児分娩の可能性が高くなります。

妊婦さんに摂食障害があって、やせ衝動が強く働けば、妊娠中の体重増加はうまくいきません。

妊娠前から「やせ」で、妊娠中の体重増加まで不良では、上記の妊娠合併症のリスクがさらに増し、子どもへの悪影響も大きくなります。

その子どもは将来的に生活習慣病となりやすいでしょう。

妊娠中の体重を順調に増やせた場合、「やせ」による妊娠合併症の発症は少なくなり、子どもへの悪影響も減るでしょう。

しかし摂食障害がある場合、妊娠中の体重増加を良好に保つことはかなり難しいでしょう。

摂食障害の方には、「ちょうどよい」とか、「適量」などの物事のさじ加減が難しいことが多いようです。

「やせ」が良くないと思いつめて食べる努力をすると、これが過食衝動につながることもあるでしょう。

過食衝動に火がつけば、今度は妊娠中の体重増加が過剰となりかねません。

体重増加過剰の一般的な目安はありますが、どのラインが体重増加過剰になるのかは妊婦さん個人で違います。

体重増加に伴って妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群が生じた場合、その時点で体重増加が過剰であるともいえます。

「やせ」の状態にある女性は身体の余力が少ないことも予測され、その場合妊娠中の体重増加過剰の上限も低いことでしょう。

妊娠高血圧症候群を合併した場合、胎盤機能の低下から子宮内低栄養を引き起こすこととなります。

子宮内低栄養があれば、やはり子どもは将来生活習慣病になりやすいでしょう。

妊娠前から「やせ」のある摂食障害妊婦さんの妊娠中の体重管理は、かなり難しいものになるでしょう。

しかし、摂食障害という病気の特徴を考えると、食事や体重管理が思うようにいかないのは当たり前のことなのです。