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【9】-2 ⑥ 妊娠中期 ~後期 貧血 摂食障害とのカンケイ

妊娠中期以後は、母体の血液希釈が著しく、生理的に貧血となります。

母体の体内水分量の増加に比して、赤血球(酸素を運搬する能力を持った血液細胞)の増加量が少ないために、見かけ上の貧血となるといわれています。

ヘモグロビン濃度(赤血球の中の酸素を運搬する鉄を含む物質)が 9.6~10.5 g/dl の妊婦は、低出生体重児出産リスクや早産リスクが最も低いといわれます。
(非妊時の女性の一般的なヘモグロビン濃度は、13 g/dl前後です。)

それ以上でも(10.5 g/dl 以上)、それ以下でも(9.6 g/dl 以下)、その程度が強いほどそれと比例して、低出生体重児出産リスクや早産リスクが高くなります。

非妊時であればヘモグロビン濃度の正常値にはある程度幅があるものですが、妊娠時は違うようです。

胎盤という特殊な器官を通して胎児を養っている妊婦さんにとっては、貧血気味も多血気味も良くないのです。

(ここに記したヘモグロビン濃度はあくまでも目安です。検査機器によって至適な値が変わる場合もあります。)

摂食障害は、そもそも貧血を合併しやすい病気です。

栄養の偏りにより鉄分など赤血球生成に必要な材料が不足しやすいからです。

嘔吐行為や下剤使用があると消化管から慢性的に出血するので、さらに赤血球不足となりやすいでしょう。

また、妊娠によって母体に蓄えられた鉄分は胎児に回されることになります。

摂食障害の妊婦さんはこれらの複数の要因から、妊娠時、貧血になりやすいでしょう。

貧血によって、低出生体重児出産や早産のリスクが高くなります。

母親の貧血は、なぜ早産・低出生体重児出産につながるのでしょう。

妊娠時に貧血を起こすほど、母体に低栄養や栄養の偏りがあるから、それを反映して子どもが低出生体重となったり早産となるのかもしれません。

また、母体の血液は胎児の栄養であり酸素源です。

貧血それ自体が、お腹の子どもの発育を抑制したり、早産を招く可能性もあるでしょう。

摂食障害を患っていると、妊娠によって貧血となりやすいでしょう。

妊娠中の貧血は、早産や低出生体重児出産のリスクとなります。

多血では血液の粘度が上がるために、有効な血液の流れが阻害され、貧血と似たような弊害が起こると予測されます。