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【9】-1 ⑧ 妊娠初期 つわり、妊娠悪阻と摂食障害

「つわり」は妊娠初期の妊婦さんに多くみられます。

「つわり」の原因ははっきりしておらず、ほとんどが自然治癒します。

「つわり」の症状が悪化して、妊婦さんの全身状態が悪化する場合、妊娠悪阻という病気になります。

夫婦や家族間の問題、妊娠や分娩の不安など、心理的なストレスも病状を悪化させる要因になります。

摂食障害の方の多くが、ストレスを感じやすく、ストレスに弱い精神構造をしています。

摂食障害の妊婦さんは、妊娠悪阻となりやすいでしょう。

妊娠による「つわり」がきっかけで、摂食障害を発症する方もいます。

「つわり」から吐きぐせのようになってしまったり、気晴らしに食べて吐くようになってしまっている場合などです。

摂食障害は病識に乏しいことでも知られます。

実際の臨床の現場では、長く続く「つわり」なのか、摂食障害なのか判別のつかない症例もあることでしょう。

摂食障害の場合、患者さん本人はなんらかの違和感を感じていたり、つわりを言い訳にするような感覚があるようですが、明確な病識を持つには至らないことが多いようです。

妊婦さん本人にもはっきり分からず、お産の後にも気晴らし食いや嘔吐がおさまらず、ようやく摂食障害を疑う、ということもありえるでしょう。

重症の妊娠悪阻や、妊娠後期まで「つわり」や嘔吐を伴う妊婦さんを診る際には、産婦人科医は摂食障害も念頭に置いて診療した方がいいでしょう。