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【20】-9 月経前症候群について

 月経前症候群は、もともとの病気が無く、月経前である黄体期に身体的あるいは精神的不調のせいで、社会生活に支障が出ている状態です。不調は月経前にのみ認め、月経後には消えてしまうのが特徴です。

 月経前症候群の不快な症状は、乳房痛、からだのむくみ、腹痛、倦怠感など身体の不調から、うつ、イライラ、集中できない、不安感など精神の不調までさまざまです。
 乳房痛についてはプロゲステロンの関与が明らかですが、これらの不快な症状は、黄体期にプロゲステロンが多く分泌されるために生じるものもあれば、プロゲステロンがエストロゲンの作用を邪魔するために生じるもの、その両方が重なるために生じるもの、と考えられます。

 プロゲステロンとエストロゲンが、子宮や卵巣などの女性器以外、脳などの重要臓器や全身に大きな影響力を持つことは分かっていても、それがどこに、どのように、どれぐらい、といった、しくみの詳細まですべて明らかになっているわけではありません。

 エストロゲンは情緒にも大きく影響します。月経前症候群に見られる、うつっぽい、イライラしやすい、不安を感じやすいなどの精神症状は、月経期や排卵前などエストロゲンが単独で分泌される時期には見られないものです。月経前症候群に見られる精神症状には、黄体期にエストロゲンの作用が弱まることと、プロゲステロンそのものの作用が関係しているのでしょう。
 また、黄体期に強く精神症状が出る一群を月経前不快気分障害といって、現在では精神疾患に分類されている病気もあり、これは以前、月経前症候群の重症型と考えられていました。

※ 摂食障害・過食症・拒食症と月経前症候群
摂食障害にうつ病や気分障害を併存しやすいことを思えば、月経前不快気分障害の併存も充分ありうるものでしょう。また、月経前症候群の症状として「過食」がありますが、基礎疾患に、摂食障害・過食症・拒食症があって、月経前の精神の不調時、より症状があらわとなっているケースもあるでしょう。