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【15】-2 摂食障害医療 過食・過食嘔吐・チューイングへの取り組み ② 悪化因子を抑えることに捉われすぎて悪化する摂食障害

摂食障害を治療する上で、絶食や節食を減らして生理的な過食衝動を抑えること、生活のリズムを整えて睡眠時間を確保することは、非常に重要視されており、広く治療に利用されています。

過食・過食嘔吐・チューイングの原因が、やせや絶食に伴う生理的な過食衝動だけなのであれば、体重が回復すれば、症状が止まらないまでも減るはずでしょう。

ところが、その逆の例は五万とあります。

絶食・飢餓・過度の節食に伴う生理的な過食衝動は、摂食障害の過食衝動を増大させうる、悪化因子に過ぎません。

夜中の過食、不規則な食生活、食事制限など、過食・過食嘔吐・チューイングの悪化因子をどうにかコントロールすることで、症状を軽減させようという方法を取るしかない、というのが摂食障害医療の現状です。

過食そのものを止めようとすると、患者さんにがまんさせたり、無理やり止めるしか方法が無く、その後の症状の爆発を防ぐためにも、症状そのものをどうにもできないのです。

専門書のなかには、摂食障害・過食症が治っても、食事にまつわるさまざまなことがその方にとって一生のアキレス腱となりうる、とも示されます。

摂食障害の当事者にとって、食にまつわること、なにを、いつ、どう食べるかは、非常に重要なことで、それが乱されると激しい不安に襲われたり、大きなストレスとなることもあるものです。

悪化因子をどうにかしようとすることで生じるストレスが、かえって、過食衝動をさらに増大させてしまう場合もあるでしょう。

夜中の過食をなんとかしよう、なんとか絶食をやめて3食食べよう、とがんばりすぎることで、かえって過食や過食嘔吐が増えてしまう、という事態になりかねないのです。