摂食障害のホームページ

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【15】-1 摂食障害治療に落とし穴?! ① はじめに

「通院してもすぐに症状が止まるものではないから、焦らずやっていこう」
「心の苦しさが無くなれば、いずれ過食することも無くなるだろう」

このような展望を持ちながら摂食障害治療に励んでいる人や、それを見守るご家族も多いと思います。

しかし、
「心が楽になればいずれ過食が止まるだろうから、時間を掛けて治していこう」
という姿勢は、実は、摂食障害の人が陥りやすい危険な落とし穴です。

「心が楽になればいずれ過食が止まる」
「過食が止まるのは一番最後。」
これらの治療方針は、大きな矛盾を孕んでいます。

それは、現在の摂食障害医療が抱える矛盾です。

この矛盾に気付かないまま治療に身を投じると、患者さん自身が最も痛手を被ったり、損をすることになるでしょう。

過食・過食嘔吐・チューイング・下剤や利尿剤の誤用は、それらの行為を重ねるごとに心と身体に深刻なダメージを与えます。

症状による心と身体のダメージのためにこそ、摂食障害には治療が必要です。

症状を止めるために一刻も早い治療が必要なのに、治療をしても症状をすぐゼロにできるわけでもなく、必ずしも症状が止まるわけではない、というのが摂食障害医療が抱える矛盾です。

「治療していればいずれ過食は止まる。焦らずやろう。」は、危険な落とし穴になるかもしれません。